ピアッサーやニードルよりも簡単に手に入って、病院に行くよりも安くピアスを開けることができる安全ピン。
「使い勝手がいいから、安全ピンでピアスを開けている」という人は、実は珍しくありません。
しかし、安全ピンでピアスを開ける行為は様々なデメリットがあり、感染症など危険なリスクもあるため絶対にやってはいけません。
ということで、今回は安全ピンでピアスを開けるリスクやデメリットについて、詳しくお話していきます。
安全ピンでピアスって開けられるの?
事実として、安全ピンでピアスを開けることは可能です。
しかし、開けることができるから開けてもいいという話ではありません。
その理由は次で詳しくお話しますが、安全ピンでピアスを開けることにはたくさんの危険が伴うからです。
また、安全ピンでピアスを開けられる部位はせいぜい耳たぶくらいで、その他の部位は開けることすらできません。
軟骨や舌など、耳たぶ以外の部位を安全ピンで開けようとすると、安全ピンの針が折れて貫通せず失敗してしまいます。
安全ピンでピアスを開けるリスク
痛みが激しい
安全ピンでピアスを開けると、ピアッサーやニードルなどピアッシング専用器具よりも痛みが激しいと言われています。
その理由は安全ピンはピアスを開けるための道具ではないので、ホールが貫通しにくく長時間にわたり何度も突き刺す必要があるから。
長い時間、何度も同じ箇所を突きを刺すことで皮膚が腫れて激しい痛みや腫れを引き起こします。
また、安全ピンでピアスを開けた後はファーストピアスに付け替える必要がありますが、ここでもピアスを入れようとして開けたてのホールを傷つける可能性があります。
衛生面が心配
安全ピンでピアスを開ける一番のリスクは衛生面にあります。
安全ピンを正しく殺菌消毒するためには、火であぶって殺菌→消毒液につけて消毒という工程を踏む必要がありますが、医療関係者でもない限り完全に滅菌することは難しいからです。
持ち手部分をあぶり損ねたり、消毒液につける時間が短かったりすると、ピアスを開けた後のトラブルにつながります。
安全ピンは、本来は衣服であったり布をつなぎ合わせるためのアイテムなので、人体に対しての衛生面を考慮して作られたものではありません。
いくら消毒をしても、ピアスは皮膚の内部という非常にナイーブな場所に接することに不安が残ります。
ピアッシング失敗の可能性が高い
安全ピンでピアスを開けると、角度や位置がズレる・貫通しない・化膿するなど、ピアッシングそのものが失敗に終わる可能性も高いです。
中には「中で直角に折れてしまい抜けなくなった…」なんて恐ろしい体験談を語る人もいます。ちなみに、こうなってしまうと安全ピンを抜き出すことができず、そのままの状態で病院を受診せざるを得なくなるそうです。
一度ピアッシングに失敗した位置に、もう一度ピアスを開け直すことはできません。好きな位置に確実にピアスを開けたいのなら、安全ピンでのピアッシングはやめましょう。
アレルギーを起こしやすい
安全ピンでピアスを開けると金属アレルギーを起こすリスクも高くなります。
その理由は素材にあり、ピアッサーやニードルは「医療用サージカルステンレス」や「純チタン」といった医療器具にも使われている人体にやさしい素材でできているのに対し、安全ピンは金属アレルギーを起こす可能性が高い「真鍮(しんちゅう)」という素材でできているからです。
金属アレルギーの症状が激しいと、ピアスホールを開けた部位がパンパンに腫れたり化膿したりする可能性が高いです。さらに重症化した場合には出血が止まらないなんてケースもあります。
金属アレルギーは一度発症すると完治しないため、その後着けられるピアスが減ってしまうのもリスクの一つと言えます。
感染症になる危険性がある
中には安全ピンを使ってピアスを開けるだけでなく、その安全ピンを他人と使いまわすなんて人もいるそうですが、安全ピンの使いまわしは絶対に絶対にしてはいけません!
安全ピンを使いまわすことは腫れや化膿などの肌トラブルだけではなく、肝炎など思わぬ重大な感染症を引き起こす可能性があります。
特にB型肝炎のウイルスは、死滅しにくく感染力が高いことでも有名で、素人が行う殺菌消毒の行為では菌は死にません。
少ない可能性ではありますが、リスクはゼロではありません。他人がピアスを開けた安全ピンで絶対にピアスを開けないようにしてください。
安全ピンを使わずピアスを開ける方法
ピアッサーで開ける
ピアッサーは耳たぶをはさみパチンと握るだけでピアスを開けることができます。
ピアッサーを握ると同時にファーストピアスが装着される、その手軽さが最大のメリットです。
また、強く握れば一瞬でピアスを開けることができるので恐怖が少なく済むという声も多くあります。
ピアッサーに関しては、こちらの記事で詳しく説明しているのでよければお読みください。
おすすめピアッサー
ニードルで開ける
ニードルは中が空洞になっている太い針のような形状をしていて、耳に突き刺してピアスを開けます。
ピアスホールがきれいに開けられること、ピアスの位置や角度の失敗が少ないことが最大のメリットです。
しかし力が弱い人は貫通までに時間がかかってしまうため、ピアッサーよりも難易度は高いと言えるでしょう。
病院であける
初めてのピアッシングであったりセルフピアッシングに自信がない場合は、病院で開けてもらうという方法もあります。
セルフピアッシングに比べて費用がかかりますが、ケア方法について詳しく聞けたり、万が一トラブルが起きてもすぐに対処してもらえたりと安心感があることが最大のメリットです。
安全ピンを使わず、正しくピアスを楽しもう
安全ピンでのピアッシングの危険性についてご紹介しましたがいかがでしょうか。
手軽に手に入るアイテムですが、安全ピンでのピアッシングはたくさんのリスクがあります。
せっかく痛い思いをして開けたピアスホールが、失敗したり化膿してしまっては残念です。
楽しいピアスライフは安全第一!
ぜひ適切な方法でピアスを開けて、トラブルなくピアスを楽しんでくださいね♪