触るとコリコリしていて、何よりボコッとした見た目が気になる、ピアスホールの「しこり」。
「しこりがあるけどピアスは付けていいの?」
「もしかして悪い病気なんじゃ?」
「どうやったらしこりを治せるの?」
なんて、悩みを抱える方も多いのではないでしょうか?
ということで、今回はピアスのしこりについて詳しくお話します。
しこりの原因と対処法を学んで安全にピアスを楽しみましょう!
ピアスホールにしこりができる原因
しこりの発生原因のほとんどが、ピアスホールの内部で新しい皮膚がつくられているからです。
ピアスを開けた際に傷ついた細胞が固くなってしこりが発生している状態で、この場合は痛みや膿みが出ることはありません。
しかし、しこりが中々治らない・痛い・熱を持っている・膿みが出る等の症状がある場合は以下の原因も考えられます。
粉瘤(ふんりゅう)ができている
粉瘤とは、皮膚の下にできた袋の中に、老廃物や垢がたまることでできるしこりのこと。
粉瘤はピアスを開けていない人でもできることがあり、別名「アテローム」とも呼ばれる良性皮膚腫瘍の一種です。
基本的には痛みや出血がないので放置する人も多いですが、自然に治ることはありません。
また、粉瘤部分が炎症を起こすとひどい痛みや腫れ、悪臭を伴う場合があります。
肉芽(にくが)になっている
肉芽とは、体がピアスを異物だと判断し排除しようとして細胞が増殖してできるしこりのこと。
ピアスホールを斜めに開けたり、重たいピアスを着けてホールに負担をかけたりした場合に発生することが多く、見た目は赤っぽく膨れ、ぷっくり盛り上がって痛みや膿が出る場合もあります。
肉芽は初期の小さなものであれば自然治癒するケースがほとんどですが、重症化すると自然治癒は難しく、炎症を起こして痛みが出ることもあります。
ピアスにできたしこりの治し方
ピアスを付け替える
初期段階のしこりの多くは、ピアスを外せば治ります。
ピアスを外すことでピアスホールは塞がってしまう可能性が高いですが、症状が重い場合や、しこりを治すことに専念したい!という場合はピアスを外してしまいましょう。
しかし、せっかく開けたピアス。
「痛い思いをして開けたからピアスを塞ぎたくない」「ピアスを残したまましこりだけを治したい」とつい思ってしまいますよね。
そんなときは、ホールの負担になりにくいデザイン・素材のピアスに付け替えて、できるだけホールを休めましょう。
おすすめは強化ガラスで作られたガラスピアスです。
ガラスピアスは素材の特性上、汚れが落ちやすく金属アレルギーの心配がないため、しこりができて不安定なピアスホールでもつけることができます。
透明ピアスとしても人気があるので、しこりが治ってからも使えますよ!
自然治癒を待つ
新しい皮膚ができたことで発生したしこりや初期の肉芽は、特に治療をせずとも自然治癒が可能です。
注意すべきポイントは以下3点。清潔を保ちながら経過を見守ってみましょう。
- 不潔な手で触らないようにする
- 毎日入浴する際にピアスとピアスホールを丁寧に洗い流す
- ピアスを負担の軽いものに変える
自然治癒は時間がかかる場合もあるため、もどかしい気持ちになるかもしれませんが、ひどい痛みや膿が出る等の症状がない場合は気長に様子を見てみましょう。
また、中には自然治癒を待ちきれずしこりを潰してしまう人もいますが、潰した傷口から細菌が入り込んで症状が悪化する可能性が高いため、しこりは絶対に潰してはいけません!
ホットソークをする
初期段階の肉芽であればホットソークで治ることもあります。
ホットソークとは、人の体液に近いものを患部にあてることで新陳代謝を促し、患部の治癒を早めるケア方法です。
しかしホットソークはやりすぎると、悪化する可能性があるので1日2回以上はしないようにしましょう。
準備するもの
- 天然塩
- 小ぶりの清潔な容器
- コットン
ホットソークのやり方
- 清潔な容器に200ccの人肌温度(38~40度)のお湯、小さじ4分の1の天然塩を入れかき混ぜる(※食塩はNG)
- 患部を容器に浸けるか、お湯を浸したコットンを患部にあてる
- お湯・コットンが冷めないように適宜交換して温かさを保ちながら、15分ほど続ける
- シャワーなどできれいに患部を洗い流して水分を完全に拭き取る
ホットソークについては、こちらの記事でさらに詳しくお話しています。
病院にいく
中々しこりが治らない場合や、痛みがひどい場合、またどうしても早急にしこりを取り除きたい場合は病院に行きましょう。
受診する病院は皮膚科でOKですが、炎症を起こしていない状態のしこり切除は形成外科で行うのが一般的です。
皮膚科の薬を使った治療だけで治る場合もあるのでまずは皮膚科に行って、それでも治らないなら形成外科で切除を考えるという順番がおすすめです。
しこりが炎症を起こしていないか、放置して大丈夫なのか、という判断はお医者さんに委ねたほうが確実ですし、もしもお医者さんで「様子を見ましょう」と診断されればそれだけで安心できるので、少しでも不安な場合は病院に行ってみましょう。
しこりの上からピアスを開け直してはいけない
ピアスホールを塞いでかなり時間が経つのにしこりがなくならない!というケースも少なくありません。
そんな時、閉じたホールの上から再度ピアスを開けたくなるかもしれませんが、しこりの上からピアスを開け直すのはやめましょう。
しこりにピアスを開け直してはいけない理由
貫通しづらく、失敗しやすいから
しこりができている部分は通常の皮膚よりも固くなっているので、うまくピアッサーやニードルが貫通しない恐れがあります。
しこりの上からピアスを開け直しても、うまくピアッシングできず失敗する確率が高いです。
新しくピアスを開けるときは、しこりの部分を避けて開けるようにしましょう。
しこりを傷つけて炎症を起こしやすいから
しこりの上からピアスを開け直すことで、しこりを傷つけてしまう可能性があります。
しこりが炎症を起こして症状が悪化する可能性があるので、刺激は禁物です。
基本的には痛まない粉瘤ですが、ピアスホールを開けて悪化すれば炎症を起こす危険性があるため、しこりの上にピアスホールを開けるのはやめましょう。
ピアスのしこりまとめ
今回はピアスホールのしこりについてご紹介しましたがいかがでしたか?
この記事が、しこりで悩む方のお役に立てれば幸いです。
丁寧にアフターケアをしていても、ピアスホールにしこりができてしまうことはあります。
大切なのは可能な限りしこりの発生を予防することと、万が一しこりが発生したとき正しく対処できるよう処置方法を知っておくこと。
できる限りのセルフケアをして、もしも判断に迷ったり不安になったら病院を頼りましょう。
トラブルを上手に回避して、ぜひ楽しいピアスライフを送ってくださいね!